3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)動画制作では、プロジェクト毎にクライアントの要望をヒアリングした上で、以下のような工程にて制作されています。それぞれの工程について説明をしていきたいと思います。
1、コンセプトとストーリーボード(絵コンテ)の作成
- コンセプト
動画の基本的なアイデアやテーマを決定させる工程となります。主にはクライアントの要望や要求仕様を元にアイデア出しを行い、動画の方向性を決定していく工程となります。
- ストーリーボード
決定したコンセプトを元に、動画の各シーンをスケッチや簡単な絵で表現し、全体の流れを視覚的に計画していく工程となります。
2、3Dモデリング
- 3Dモデリング
ストーリーボードで必要なオブジェクトや背景、製品などの3Dモデルを制作する工程です。使用するのは、SolidworksやRhinoceros、Blenderなどの3Dモデリングソフトウェアとなります。
3、テクスチャリング&マテリアル設定
- テクスチャリング
素材の表現を行うため、3Dモデルの表面に質感を与えるための画像を貼り付け、リアルな素材感を表現していきます。
- マテリアル設定
金属やガラス、木材などオブジェクトの表面がどのように光を反射するかなどの物理特性を設定します。
4、ライティングとカメラワーク
- ライティング
シーンに照明を配置し、自然光や室内光の設定など、雰囲気に合わせて影の演出を作り出します。
- カメラワーク
カメラの動きやカット割りなどの設定を行い、シーンをどのように見せるかを決めていきます。
5、アニメーション設定
- アニメーション
製品やオブジェクトの動きの設定を行う工程となります。狙った動きやカメラワークなど、製品を効果的に魅せるように、キーフレームを設定し、動きの中間フレームを自動生成させることで滑らかなアニメーションを作成していきます。
6、レンダリング
- レンダリング
これまでの工程で行った様々な設定を元に、コンピューターで動画に変換するプロセスです。動画の長さによって、レンダリングには多くの時間がかかることが多く、専用機にてレンダリング作業を行うこともあります。
7,映像編集
- 編集とコンポジティング
レンダリングされた映像を繋ぎ合わせて編集し、必要な効果や色調整などを行います。Adobe After Effectsなどのソフトウェアで特殊効果(エフェクト効果)を付加することもあります
- サウンドデザイン
BGMや効果音を追加し、全体の映像と音のバランスを調整します。
8、映像書き出し
最後の工程は、完成した動画を目的のフォーマットにエクスポートし、動画ファイルとして書き出しを行います。
これらのステップを経ることで、3DCG動画が完成します。それぞれのステップでは、最初に決定したコンセプトやストーリーボードを基にクライアントとディスカッションを行いながら、シーンごとに作成・ブラッシュアップを経て、完成に至ります。
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