【Fusion360を使ったスカルプトモデリングの第二弾】
第一弾はこちらです☞Fusion360で靴をモデリングしてみた
第二段は、名作椅子・HermanMillerの「EamesLoungeChair and Ottoman」をモデリングしてみました。
画像左が本物のイームズラウンジチェア&オットマン。画像右が今回モデリングした3DCGです
日頃の業務で使用している3DCADソフト「Solidworks」では表現が難しいものを選定しようということで、「シワ」がたくさん入っている生地製品をモデリングすることにしました。
※「Solidworks」を使ったモデリングとは、寸法値や拘束条件を指定/定義して形状を作成する方法が主になります。そのため、有機的な形状を作ることはあまり得意としていません…。
今回は目標としている製品の参考動画がなかったので、大まかな外形ラインが載った画像や写真を観察しながら進めることにしました。
まずは作図線を使って、下書きをします。
後々シルエットに影響が出てくる重要な作業なので、木板や脚部の寸法感が狂わないよう丁寧に調整していきます。
木板が完成したら、本命のクッション生地を張っていきます。
クッション生地を張るときは、アウトラインから攻めていきます。
大まかな形状が完成したらシワをひとつひとつモデリングしていくのですが、 この作業が実際の生地をつまんでいるような感覚があり、面白かったです。
座の生地が張れたら、同じ要領で背もたれを作っていきます。
クッション生地のビフォーアフター
生地が張れたらパイピング部の再現に移ります。
パイピングとは、二つ折りにした布や革を二枚の布の継ぎ目に挟んでとめ、切り替え線などの装飾とすることを指します。
パイピングとは、二つ折りにした布や革を二枚の布の継ぎ目に挟んでとめ、切り替え線などの装飾とすることを指します。
細かい話になりますがクッション生地の端部は、シワの表現でよれよれの状態になっているので、そのラインを用いたスイープでは綺麗な形状が作れません。
緑のラインがシワに沿ったもの、ピンクが新しいラインで作ったパイピングです
つまりパイプ状の別オブジェクトを生地の端部に沿って、目で合わせていく 必要があります。
若干不便なところではありますが、自分が思った通りの外観を仕上げるうえでは、避けて通れない作業です……。
同じ要領でひじ掛けのクッションも作っていきます。 生地がパイピング部に向かって力強く張っている様子が再現できるよう心がけました。
残すは、背面のフレーム、脚部のみとなりました。
有機的な形状がなく、普段のSolidoworksと同じような作業だったので、 特に難しく感じるところはありませんでした。
同じ要領でオットマンをモデリングします。 すでにやった作業の繰り返しなので、難なく終えることができました。
最後はkeyshotを使ったレンダリング作業に移ります。 資料用に集めた画像を見ながら、レザーや木板の印象を合わせていきます。 各マテリアルの調整が終われば、ライティングを調整して終了です。 スタジオで撮影したような白背景のカットにしてみました!
我ながらいい感じです(笑)
座面のアップです。シワの表現にごだわりました
パイピングやボタンタフティングといった、ソファらしさが伝わるモデリングを目指しました
部屋に置いた合成イメージ
冒頭でも書いた通り、今回は参考動画がなかったので完成させられるかどうか不安でしたが、前回の靴のモデリングで培った知識も活かされ、形にすることができました。
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